史の詩集(続)Fuhito Fukushima

福島史(ふくしまふひと)の詩集の続きです。

花火     0055

花火

 

にぎわい いつの間にか 過ぎて

川は いつものように 黒く流れていた

 

今日は 騒がしかったね

うるさくて 大変だったろう

でも 年に一度だもの

大目に見てやろうよ

ほら もうみんな 帰ったぜ

よければ 夜明けまで語り合おうよ

 

僕は河原にねころんだ

空は 異様に暗かった

 

そのとき 一筋 流れ星が

奇妙にも上っていくものだから

あれ 気のせいか と思っているうちに

小さく 慎ましげに 花となった

 

一瞬キョトンとした川を見て

僕は笑った

 

余興だよ 余興

 

音は聞こえてこなかった

花火らしすぎて なおさら悲しかった