史の詩集(続)Fuhito Fukushima

福島史(ふくしまふひと)の詩集の続きです。

人生カレンダー      0061

人生カレンダー

 

大人になりたかった毎日のカレンダーは

僕の手で破ったものだった

 

ある日ちょっとした気配に背後を振り返った

僕は破り捨てられた日々が

巨大な山となって追ってくるのを見た

 

僕は怖くて手を止めた

そのときから僕の破った覚えのないカレンダーが

溜まっていった

 

ときたま振り返っては 恐怖を感じた

もう一度 僕の手でカレンダーを

破らなければと何度も思い

破ろうと何度か思い

たった1枚

破くのがどれほど難しかったのだろう

 

その1枚 破ったらどんなにせいせいしたことだろう

そう思っているうちに

また破った覚えのないカレンダーが溜まっていった

 

やっと自らの手で破る決意をしたとき

僕の手は もうそれだけの力を余していなかった

何よりも それだけのカレンダーが残っていなかった