夕焼けの空
初めてあなたと出会った日
夕焼けの空が君のようだなんて
ぽつりといった一言が 印象的で
たしかに 私は顔を赤らめて
あなたをまばゆくみつめていた
そのとき 私はなりたかった
あなたの輝きに美しくも
つづまやかな あの夕焼けの空に
ほんのわずかな間でもいい
疲れて木陰にやすむ あなたの慰めに
そっと涼しい風をそよがせて
燃え尽きた あなたを
やさしく包んであげたかった
そう 夕焼けの空は あなたとともに
消えてしまう
あなたの去ったあとは
心の底まで 真っ暗に冷え切ってしまう
あなたは また来るといった
でも そのとき 私はいない
あなたと会えるのは
別れの前のほんのひととき
夕焼けの空はいつも悲しい
悲しさを赤く色づけて
暗くなる心を まぎらわしている