史の詩集  Fuhito Fukushima

福島史(ふくしまふひと)の詩集です。

夕焼けの空     523

夕焼けの空

 

初めてあなたと出会った日

夕焼けの空が君のようだなんて

ぽつりといった一言が 印象的で

たしかに 私は顔を赤らめて

あなたをまばゆくみつめていた

 

そのとき 私はなりたかった

あなたの輝きに美しくも

つづまやかな あの夕焼けの空に

ほんのわずかな間でもいい

疲れて木陰にやすむ あなたの慰めに

 

そっと涼しい風をそよがせて

燃え尽きた あなたを

やさしく包んであげたかった

そう 夕焼けの空は あなたとともに

消えてしまう

 

あなたの去ったあとは

心の底まで 真っ暗に冷え切ってしまう

あなたは また来るといった

でも そのとき 私はいない

 

あなたと会えるのは

別れの前のほんのひととき

 

夕焼けの空はいつも悲しい

悲しさを赤く色づけて

暗くなる心を まぎらわしている