足跡
あまりの苦しさに 街を飛び出して
誰もいない雪野原 倒れ伏せたまま
顔をうずめて 冷たさ 心の底から感じてた
一所懸命 歩んでた
よき時代の過ぎたことに
気づかなかった
焦燥感は 敗北への鐘だった
酔うて 酔うて うぬぼれて
いつの間にか 自分を失っていた
あまりの恥ずかしさに こぶしを打ちつけ
振り乱した髪は 凍ついたまま
涙がいやにあたたかく 頬を伝った
いつの間にか 何もかも裏切られた
苦しさの中の ささやかな悦びが
何より大きかったのを 気づかなかった
あのときから 歩んだ道に
足跡はなかった
自分は残っていると
信じていたのに