駅のホームで
昔、別れたその人がいた
駅のホームに立っていた
ぼんやり空をみつめてた
春の光の中に
まるで妖精のように
きらきらと輝いていた
春の風の中に
遠く想いをはせるように
髪をながしていた
停まった列車に目もくれず
発車のベルも聞こえないの
髪とスカートの裾が
少し乱れた
ただそれだけで
変わらず空をみつめてた
昔 愛したその人がいた
春の陽気の中に
溶け始めたつららのように
冷たい涙 きらきらしていた
春の暮色の中で
何かに思い焦がれたように
胸に手をあてていた