史の詩集(続)Fuhito Fukushima

福島史(ふくしまふひと)の詩集の続きです。

待ちぼうけ     558

待ちぼうけ

 

何も悲しいことなどありゃしない

人生素通り 待ちぼうけ

 

あなたと出会った運命は

あなたに別れる運命と

同じ定規で曳かれてた

 

時を経て ゆるんだ手綱は

君を醒ました

 

熱く燃えていた夏の日は

秋の来るのを知らなかった

働きつかれたアリたちは

冬の知る前に死んでしまった

 

東京に出てきた君は

都会に失われた

さわやかさもろとも

白いビルに埋もれる