史の詩集(続)Fuhito Fukushima

福島史(ふくしまふひと)の詩集の続きです。

操り人形(2)     582

操り人形(2)

 

そのほほえみは絶えることなく

その身のこなしは板についていて

誰の目にも君は素敵な姿

君の瞳には幸福の他に何も見い出せない

 

少女は君になれる日を夢みて

少年は君の姿を憧れて

 

君は自分の美しさを知らないから

他の人が思うほど

幸せを感じていないかも

 

君は自分を知らないから

悲しいまでに残酷な

君の手首の動きが見えない

 

君の瞳は 高価に輝く

ガラス石にすぎないし

そんな瞳には何も見えない

 

他の人は 君が放つ鮮やかな光に

君以外の何ものも見えない

君の手首には透明な強い糸が巻いてある

 

君の動きの全ては

その糸の操るところにすぎない

 

動きあってこその美しさ

糸あってこその君

 

誰も知らない そんなこと

君は踊れば それでいい

 

気づいたときは 糸は切れ

君の全てが絶えていく