史の詩集(続)Fuhito Fukushima

福島史(ふくしまふひと)の詩集の続きです。

小石ころころ     583

小石ころころ

 

道端に転がっている小石にも

それぞれ心あり 思いもあります

その小石が

たとえば 愛を語ったり

夢を抱いたりすることもあるでしょう

 

小石にすぎた身分なんていわないでください

飾り気のない小石は 

誰よりも純で素直なのです

 

心を隠すなんてことはしないけど

誰も心をわかってくれないのです

 

たとえば 小石はみんな同じなんて

へんな平等思想を持っている人は

小石がいかに一つひとつ個性的な

顔をもっていることを知らないのです

 

あるいは 小石なんて存在を

気にかけたことのない人は

ごちゃごちゃにくだいた砂利を

思い浮かべるのです

 

小石は小石です 

細く長く道の片隅に

わずかに一つ二つ佇んでいるのも

水の底 泥の中に うずもれて

静かに 土の肌触りに触っているのも

それぞれの 小石なのです