史の詩集(続)Fuhito Fukushima

福島史(ふくしまふひと)の詩集の続きです。

去りしとき      584

去りしとき

 

年月経てば 過ぎ去ったことは

消えゆくはずなのに

忘れられぬばかりか

ますます強く心もえぐる

 

気づかずによいことに

気づいてしまった

 

年月は流れ 人は去り

どうすることもできない

 

あのとき気づいていれば

どんなに幸せになっただろうに

うっかりと見過ごしてしまった

 

戯れの気持ちは

恋よりも愛に近いなんて

ふざけて送った毎日が

遠ざかりし 

愛の日々だったなんて

誰が知りえましょうか

 

悪縁だったといいながら

運命の神には恵まれていた

 

あまり恵まれすぎていたため

君を求めることもなく

愛を知ることもなかった